名称 | 星座名 | みなみじゅうじ |
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略号 | Cru | |
学名 | Crux | |
所有格 | Crucis | |
英語名 | the Southern Cross | |
設定者 | プランキウス | |
概略位置 | 赤径 | 12h20m |
赤緯 | -60° | |
面積 | 68 | |
季節 | 南天 | |
南中 | 5月下旬 | |
星数 | 1等 | 2 |
2等 | 1 | |
3等 | 1 | |
4等 | 5 | |
5等 | 12 | |
6等 | 25 | |
変光星 | 180 | |
データ出典: 星座名・概略位置・星数:天文年鑑2020 名称(星座名を除く):IAU Webサイト |
みなみじゅうじ座
とても有名な「南十字」 でも、星座だと知っている人は意外と少ないかも?。
15世紀から始まる大航海時代、ヨーロッパの人々はアフリカ西海岸を南に進み、1488年にはバルトロメウ・ディアスが喜望峰に到達します。地球は丸いので、南下していくにつれて北天の星座が見えなくなり、南天の誰も知らない星空が見えてきます。ふるさとを遠く離れて、見知らぬ空の中に輝く十字架。船乗りたちは、どれほど安心したでしょうか。
みなみじゅうじ座は、88ある星座の中でいちばん小さなもの。その中に1等星が2個、2等星が1個、3等星が1個が小さな十字架を描いています。ひとつの星座に1等星が2個あるのは、オリオン座、ケンタウルス座、そしてこのみなみじゅうじ座だけ。きれいにまとまった十字架は、形と星の明るさで南天のシンボル、このあたりは天の川の中にあり、みなみじゅうじ座とケンタウルス座は隣り合っていますから、明るい星がたくさんある、にぎやかなところです。
ヨーロッパの船乗りたちにとって、南十字は宗教的な理由だけでなく、航海のためにとても重要な星でした。南天には、南極星に当たる星はありません。天の南極の位置を調べるために、この南十字を使ったのです。γからαへと星をつなぎ、その間隔で4.5倍伸ばすと天の南極。それが南の方角、天の南極の高度を測ればその場所の緯度も分かります。
もともとはケンタウルス座の後ろ足だったことは、アルマゲストに「後ろ足の」とあるところからも分かりますが、いつの間にかみなみじゅうじ座になりました。
南への旅にいざなう南十字、日本からは沖縄や小笠原でぎりぎり見ることができます。季節は春がおすすめ。四角く星が並んでいるからす座の南にあるので、からす座が見ごろのころ、南十字も見ごろになります。
石炭袋と宝石箱
みなみじゅうじ座のすぐそばには、「石炭袋(Coalsack・コールサック)」と名前のついた暗黒星雲があります。天の川の中にあるので、背後の星を隠してぽっかりと穴の開いたようにも見えます。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」にも、「空の穴」と紹介されています。
石炭袋の上には、「宝石箱」と名づけられた散開星団もあります。全天で美しいといわれる星団のひとつです。
恒星データ
Hipparcos 番号 | バイ エル 符号 | 赤径 | 赤緯 | 固有名 カタログ名 | 意味 | アルマゲスト名 | 実視 等級 | 絶対 等級 | スペク トル | 距離 (光年) |
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60718 | α CRU | 12h26.6m | -63゚ 5.9' | アクルックス | (ケンタウルスの)同じ足(δ)頸の星 | 0.77 | -4.19 | B0.5IV | 321 | |
62434 | β CRU | 12h47.7m | -59゚41.3' | ミモザ | オジギソウ | (ケンタウルスの)同じ足(γ)頸の星 | 1.25 | -3.92 | B0.5III | 352 |
61084 | γ CRU | 12h31.2m | -57゚ 6.8' | ガクルックス | (ケンタウルスの)右の後足の関節にある星 | 1.59 | -0.56 | M4III | 87.9 | |
59747 | δ CRU | 12h15.1m | -58゚44.9' | エチオピア・ムルシ族の呼び名 | (ケンタウルスの)左足頸の下の星 | 2.79 | -2.45 | B2IV | 364 | |
60260 | ε CRU | 12h21.4m | -60゚24.1' | オーストラリア・Wardaman族の「歌の虫」 | 3.59 | -0.63 | K3/K4III | 228 |
データ出典:
バイエル符号・等級・スペクトル・距離:Hipparcos星表 絶対等級:独自計算 固有名・意味:星座の神話、IAU アルマゲスト名:アルマゲスト