パルディ天球図 より、冬の星座 Ignace Gaston Pardies, Wikimedia Commons

冬の星座探し

寒い冬の空には、明るい星がたくさん輝きます。

冬の夜空<br/>12月20日 24時<br/>1月20日 22時<br/>2月20日 20時

冬の夜空
12月20日 24時
1月20日 22時
2月20日 20時

凍る空気にキラキラと輝く7つの1等星たち。冬は、星座を覚えるのにとてもいい季節です。

オリオン

オリオン座。星座の中の王、2つの1等星と5つの2等星でできた星の並びは、神の御業のよう、偶然とは思えない配置です。右肩の赤い星ベテルギウスと、左足の白い星リゲル、この2つの1等星は左上と右下に、その間に均等に並ぶ三ツ星は天の赤道を通り、左肩と右足には2つの2等星が輝きます。

しかも、オリオン座を使うことで、冬の星座を次々に見つけ出すことができるのです。

おおいぬ

オリオンのベルトの三つ星を左下に伸ばしていくと、刺すような明るさの1等星が見つかります。実際には、1等星よりも10倍ほども明るい-1.4等級の青白い星はシリウス。この星が鼻先にあるのは、オリオンが連れた猟犬の星座、おおいぬ座です。

オリオンとおおいぬ・こいぬ

オリオンとおおいぬ・こいぬ

こいぬ

オリオンの両肩の星を左に伸ばしていくと、こちらにも白い1等星が見つかります。シリウスよりは暗いですが、十分な明るさのあるこの星は、こいぬ座のプロキオン。オリオンの肩の星ベテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンで、冬の大三角ができあがります。

おうし

オリオンのベルトの三つ星を、今度は右上に伸ばしていくと、赤く輝く1等星が見つかります。おうし座のアルデバラン、シリウスとアルデバラン、これも、オリオンを中心にして対称になっています。

アルデバランはおうしの目の星。赤い目をして、オリオンをにらみつけています。おうしの肩にあるのは、有名な「すばる」 プレアデス星団です。

おうし・ふたご・ぎょしゃ

おうし・ふたご・ぎょしゃ

ふたご

オリオン座の1等星、リゲルからベテルギウスを結んで、そのまま左上に伸ばしていくと、1等星と2等星が並んでいるのが見つかります。同じくらいの明るさの星が2つ並んで見えるのも、夜空では結構珍しいことで、日本ではこの星を犬やかに、カレイなど、動物の目に見立てていたりもしました。

この2つの星を頭に持つのがふたご座。とても仲の良かったというカストル、ポルックス>の兄弟です。それぞれの頭の星に兄弟の名前が付けられています。

ぎょしゃ

おうしのつのの星の上にも、1等星があります。黄色いこの星はカペラ。ぎょしゃ座の1等星です。5角形に星をつなぐと御者の身体。将棋の駒のようです。

冬の六角形

このページで紹介した、1等星たち、シリウス、プロキオン、ポルックス、カペラ、アルデバラン、リゲルをつないでいくと、明るい星の六角形ができます。冬の六角形、冬のダイヤモンドと呼ばれる、すばらしい星の並びです。

おひつじ

冬のにぎやかな星たちの右側、おうしのさらに西側には、星占いの1番目の星座、おひつじ座があります。2等星と3等星が並んでいますが、それが羊の角。秋と冬の星座の間で、あまり星座解説では触れられない星座です。