名称 | 星座名 | きょしちょう |
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略号 | Tuc | |
学名 | Tucana | |
所有格 | Tucanae | |
英語名 | the Toucan | |
設定者 | ケイザー/ハウトマン | |
概略位置 | 赤径 | 23h45m |
赤緯 | -68° | |
面積 | 295 | |
季節 | 南天 | |
南中 | 11月中旬 | |
星数 | 1等 | 0 |
2等 | 0 | |
3等 | 1 | |
4等 | 5 | |
5等 | 9 | |
6等 | 30 | |
変光星 | 160 | |
データ出典: 星座名・概略位置・星数:天文年鑑2020 名称(星座名を除く):IAU Webサイト |
きょしちょう座
漢字で書くと「巨嘴鳥」。熱帯に生息する大きなくちばしの鳥「オオハシ」のことです。熱帯の鳥の星座らしく、日本からはほとんど見ることができません。
バイエル(バイヤー)が紹介した南天星座のひとつです。
3等星のαが巨大なくちばし、γが頭、βとζが身体、κが足。それらしい姿が見えなくもありませんが、それを見るには南に出かけなくては。ただ、この星座には、南半球に出かけるにふさわしい天体があります。きょしちょうの足元、κのさらに南を注目すると見える、天の川がちぎれたような雲のようなもの、ここには小マゼラン銀河があるのです。
小マゼラン銀河
小マゼラン銀河は、かじき座にある大マゼラン銀河と同様に、私たちの天の川銀河のお供、伴銀河のひとつです。距離は約20万光年、大きさは2万光年弱、数百億の星があると考えられています。大マゼラン銀河と同じ、棒渦巻銀河だったと考えられていますが、天の川銀河や大マゼラン銀河の影響を受けて、形が崩れてしまっています。
小マゼラン銀河にも、星雲や星団がありますが、ケフェウス座デルタ型変光星(ケフェイド・セファイド)が1000個以上も発見されています。アメリカの天文学者リービットは、この銀河にある25個のケフェイドを研究し、1912年、絶対等級と変光周期に関係があることを発見しました。これによって、遠くの銀河までの距離を測ることが可能になりました。
Tuc47
きょしちょう座には、明るい球状星団、Tuc47があります。明るさが4等星ほどなので、きょしちょう座47番星と、はじめは恒星とされていました。小マゼラン銀河のすぐそばにありますが、太陽系から約1万5千光年、小マゼラン銀河の天体ではありません。ケンタウルス座にあるオメガ星団の次に明るい球状星団です。
恒星データ
Hipparcos 番号 | バイ エル 符号 | 赤径 | 赤緯 | 固有名 カタログ名 | 意味 | アルマゲスト名 | 実視 等級 | 絶対 等級 | スペク トル | 距離 (光年) |
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110130 | α TUC | 22h18.5m | -60゚15.6' | 2.87 | -1.05 | K3III | 199 | |||
2484 | β TUC | 0h31.5m | -62゚57.5' | 4.36 | 1.20 | B9V | 140 | |||
114996 | γ TUC | 23h17.4m | -58゚14.2' | 3.99 | 2.28 | F1III | 71.8 | |||
110838 | δ TUC | 22h27.3m | -64゚58.0' | 4.51 | -0.06 | B8V | 267 | |||
118322 | ε TUC | 23h59.9m | -65゚34.6' | 4.49 | -0.81 | B9IV | 374 | |||
5896 | κ TUC | 1h15.8m | -68゚52.6' | 4.25 | 2.70 | F6IV | 66.6 |
データ出典:
バイエル符号・等級・スペクトル・距離:Hipparcos星表 絶対等級:独自計算 固有名・意味:星座の神話、IAU アルマゲスト名:アルマゲスト