
パルディ天球図より、こと座 Ignace Gaston Pardies, Wikimedia Commons
つる座
ペガススの西側の二つの星を結んで南にのばし、フォーマルハウトを見つけてさらにのばしていくと、地平線低く二つの星が並んでいるはずです。
名称 | 星座名 | つる |
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略号 | Gru | |
学名 | Grus | |
所有格 | Gruis | |
英語名 | the Crane | |
設定者 | ケイザー/ハウトマン | |
概略位置 | 赤径 | 22h20m |
赤緯 | -47° | |
面積 | 366 | |
季節 | 秋 | |
南中 | 10月下旬 | |
星数 | 1等 | 0 |
2等 | 2 | |
3等 | 2 | |
4等 | 6 | |
5等 | 10 | |
6等 | 37 | |
変光星 | 150 | |
データ出典: 星座名・概略位置・星数:天文年鑑2020 名称(星座名を除く):IAU Webサイト |
日本からは、空気が澄んでいないとなかなか見つけるのは難しいこの星が「つる座」 2等星が仲良く並んでいる様子は、プラネタリウムで見ていると、ふたご座のカストル、ポルックスを思い出します。
つる座は、バイエル(バイヤー)が1603年に出版された「ウラノメトリア」に掲載されたのが初めてのようです。バイエルが作成したこの星図は、南半球の新しい星座をいくつか掲載していますが、そのうちの一つ。「みなみのうお座」の一部をつる座として独立させてしまいました。この星座の星の名前に、みなみのうお座時代の名残が見られます。
α星アルナイル(Al Nair)は、アラビア語で「輝くもの」、γ星アルダナブ(Al Dhanab)は、アラビア語で「しっぽ」の意味。どちらも、みなみのうお座の一部であったころの名残と考えられています。
この星座は新しい星座なので、神話はありません。
バイエルが「ウラノメトリア」に掲載する以前から、船乗りたちはこのあたりの星々を羽を広げた鳥の姿に見ていたようです。15世紀のスペインの船乗りは、フラミンゴと見ていたそうで、そういった話をバイエルが聞き、掲載したのではないかと考えられています。
恒星データ
Hipparcos 番号 | バイ エル 符号 | 赤径 | 赤緯 | 固有名 カタログ名 | 意味 | アルマゲスト名 | 実視 等級 | 絶対 等級 | スペクトル | 距離 (光年) |
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109268 | α GRU | 22h08.2m | -46°58’ | アルナイル | 魚の輝星 | 1.73 | -0.73 | B7IV | 101 | |
112122 | β GRU | 22h42.7m | -46°53’ | 2.07 | -1.52 | M5III | 170 | |||
108085 | γ GRU | 21h53.9m | -37°22’ | アルダナブ | 尾 | (みなみのうおの)尾の端の星 | 3.00 | -0.97 | B8III | 203 |
110997 | δ GRU | 22h29.3m | -43°30’ | 3.97 | -0.82 | G6/G8III | 296 | |||
112623 | ε GRU | 22h48.6m | -51°19’ | 3.49 | 0.49 | A3V | 130 | |||
113638 | ζ GRU | 23h00.9m | -52°45’ | 4.11 | 1.42 | G8III | 112 |