ポルックス
ふたごの頭にある星のひとつ。弟の方が明るいのは、神様だからでしょうか。
ポルックスは1等星、カストルが2等星。ギリシャ神話では、ふたごの弟、ポルックスが神の血を引いていて、兄のカストルは人間の血を引いていることになっています。
恒星データ
Hipparcos 番号 | バイ エル 符号 | 赤径 | 赤緯 | 固有名 カタログ名 | 意味 | アルマゲスト名 | 実視 等級 | 絶対 等級 | スペク トル | 距離 (光年) |
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37826 | β GEM | 7h45.3m | 28゚ 1.6' | ポルックス | ポルックス | 東の双子の頭の赤い星(ポルックス) | 1.16 | 1.09 | K0IIIvar | 33.7 |
データ出典:
バイエル符号・等級・スペクトル・距離:Hipparcos星表 絶対等級:独自計算 固有名・意味:星座の神話、IAU アルマゲスト名:アルマゲスト
ポルックス概要
ポルックスと太陽
冬の空高く、明るい星が並んで見えます。双子の頭に輝く、カストル、ポルックス。角度にして5度弱、腕を伸ばして見た拳の半分ほどですので、結構な近さです。
カストルは2等星、と言っても、細かくいうと1.59等級、ポルックスは1等星、と言っても1.15等級、その差は0.44等級、数字的にも見た感じも、そう違わない印象です。
カストル、ポルックスの大きな違いは、その色。右の図のとおり、ポルックスは黄色ですが、カストルは白。日本では、ポルックスを「きんぼし」 カストルを「ぎんぼし」とよんでいた地方もあるそうです。
同じくらい離れている明るい星のペアは、たとえばオリオン座の肩の星、ベテルギウスとベラトリックスや、日本から見るのは難しい、ケンタウルス座のケンタウルス座アルファとハダル、南十字のアルファ、ベータなど、いくつかありますが、ふたご座のペアは、まわりに明るい星がないので、よく目立ちます。
ポルックスまでの距離は34光年、直径は太陽の約9倍、質量は太陽の2倍弱、明るさは太陽の32倍、スペクトルでは、K0IIIbで、オレンジ色の巨星と分類されます。ポルックスは、太陽に一番近い巨星。質量の割に直径が大きいのは、水素の核融合が進み、中心にヘリウムの核ができているからだと考えられます。
私達の太陽も、数十億年後にはポルックスのような姿になることでしょう。