
パルディ天球図より、こと座 Ignace Gaston Pardies, Wikimedia Commons
おおいぬ座
オリオンの連れた猟犬。鼻先に輝くのはシリウス。
名称 | 星座名 | おおいぬ |
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略号 | Cma | |
学名 | Canis Major | |
所有格 | Canis Majoris | |
英語名 | the Great Dog | |
設定者 | プトレマイオス | |
概略位置 | 赤径 | 6h40m |
赤緯 | -24° | |
面積 | 380 | |
季節 | 冬 | |
南中 | 2月下旬 | |
星数 | 1等 | 1 |
2等 | 4 | |
3等 | 3 | |
4等 | 12 | |
5等 | 31 | |
6等 | 97 | |
変光星 | 435 | |
データ出典: 星座名・概略位置・星数:天文年鑑2020 名称(星座名を除く):IAU Webサイト |
おおいぬ座は、隣のオリオン座の賑わいにかすみ気味ですが、シリウスのほかにも明るい星があり、立派な犬の姿を見ることができます。
シリウスは、全天一の明るさの恒星、ギラギラと刺すような光を放っています。その鋭い印象からか、西洋では「犬」、東洋では「狼」と呼ばれました。星座では犬の鼻にあたり、その東側のふたつの星、γとθをつないで犬の頭、βが前足、οが身体、δがお尻、εからζが後ろ足、ηが尻尾。犬が隣のウサギに飛びかかろうとしている姿です。
都会の空でも、シリウスのほかに前足、腰の部分の三角形は見つけることができるでしょう。腰の三角形は、日本でも「くらかけぼし」と呼んで注目している地方があったそうです。鞍の形に見たのでしょう。三角形の西側のε・アダラは1.5等級、ギリギリ1等星になれなかった星です。真中のδ・ウェズンは「重さ」という意味、あまり高くまで昇らないのでそんな名前が付いたのでしょう。
M41
おおいぬ座には、散開星団M41があります。天の川が見えるような場所では、肉眼でも見つけられます。ちょうどシリウスの南、双眼鏡では視野ひとつ分くらい南に下げると、星の集まった様子を観望することができます。
恒星データ
Hipparcos 番号 | バイ エル 符号 | 赤径 | 赤緯 | 固有名 カタログ名 | 意味 | アルマゲスト名 | 実視 等級 | 絶対 等級 | スペクトル | 距離 (光年) |
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32349 | α CMA | 06h45.2m | -16°43’ | シリウス | 焼き焦がすもの | シリウスと呼ばれる非常に明るい赤みがかった星 | -1.44 | 1.45 | A0m... | 8.6 |
30324 | β CMA | 06h22.7m | -17°57’ | ミルザム | 吠えるもの | 前足の端にある星 | 1.98 | -3.95 | B1II/III | 499 |
34045 | γ CMA | 07h03.8m | -15°38’ | ムリフェイン | 頸にある2星の北星 | 4.11 | -1.34 | B8II | 402 | |
34444 | δ CMA | 07h08.4m | -26°24’ | ウェズン | 重さ | 左股の付根の星 | 1.83 | -6.87 | F8Ia | 1790 |
33579 | ε CMA | 06h58.6m | -28°58’ | アダラ | 処女たち | 股の間で腹の下にある星 | 1.50 | -4.10 | B2II | 431 |
30122 | ζ CMA | 06h20.3m | -30°04’ | フルド | 猿たち | 右足の端の星 | 3.02 | -2.05 | B2.5V | 336 |
35904 | η CMA | 07h24.1m | -29°18’ | アルドラ | オリオンのおとめ | 尾の上にある星 | 2.45 | -7.51 | B5Ia | 3200 |