名称 | 星座名 | エリダヌス |
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略号 | Eri | |
学名 | Eridanus | |
所有格 | Eridani | |
英語名 | the River | |
設定者 | プトレマイオス | |
概略位置 | 赤径 | 3h50m |
赤緯 | -30° | |
面積 | 1138 | |
季節 | 冬 | |
南中 | 1月中旬 | |
星数 | 1等 | 1 |
2等 | 0 | |
3等 | 3 | |
4等 | 29 | |
5等 | 41 | |
6等 | 121 | |
変光星 | 289 | |
データ出典: 星座名・概略位置・星数:天文年鑑2020 名称(星座名を除く):IAU Webサイト |
エリダヌス座
オリオンの足もとから流れる空の川。その先にあるのは川の果てアケルナル。
オリオン座の西側は、秋の一つ星みなみのうお座のフォーマルハウトまで、明るい星がないエリアが続きます。その中央付近は天の川銀河の南極にあたり、もともと星が少ないのです。
そんな地味な空に、大河が流れています。その名もエリダヌス。全天で6番目に広い星座ですが、明るい星は日本から眺めるのは難しいアケルナルだけ。オリオンの西側、リゲルの右上にある3等星βから、暗い星を西へと星をつなぎ、ηで南に向きを変え、τで東、νでまた西、θとφでちょっと蛇行して、終点α・アケルナルへと続きます。うみへび座は横に長い星座、エリダヌスは蛇行して流れる長い星座です。
ギリシャ神話では、太陽神ヘリオスの息子ファエトンが墜落した川といわれます。親のすることを何でも真似したがるのが子供ですが、ファエトンはヘリオスの太陽の馬車を運転したいと駄々をこねます。危険だからというヘリオスの反対を押し切って、ファエトンは馬車に乗り空を駆け昇りますが、やはり子供、途中で操縦ができなくなり、馬車は火に包まれて空を暴走を始めてしまいました。地上すれすれを通ったときには、森は焼け、動物たちは逃げ惑い、作物も枯れてしまいます。古代エチオピアの人たち、もともと白い肌だったのが、この火事で肌の色が黒くなった、というお話もあり、大混乱になってしまいました。
この様子を見ていたゼウスは、これ以上の混乱を防ぐため稲妻を投げ、馬車はファエトンとともにエリダヌス川に墜落、世界の危機は去ったのです。
エリダヌス座ε
エリダヌス座εは、太陽系に近い星のひとつ。絶対等級は太陽に比べて2等級弱暗く、スペクトル型もK2ですが、太陽によく似た恒星です。太陽に似た星、というと、ひょっとすると惑星があって生命が生まれているかもしれない、と言われますが、この星には、木星くらいの質量を持つ惑星が見つかっています。
この星の場合は、太陽の約5分の1の明るさですので、太陽~地球間の半分くらいの距離に惑星があれば、液体の水が存在できると考えられ、生命が発生している可能性も出てきます。
果たして、そこに生命はあるのでしょうか?
恒星データ
Hipparcos 番号 | バイ エル 符号 | 赤径 | 赤緯 | 固有名 カタログ名 | 意味 | アルマゲスト名 | 実視 等級 | 絶対 等級 | スペク トル | 距離 (光年) |
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7588 | α ERI | 1h37.7m | -57゚14.2' | アケルナル | 川の果て | 0.45 | -2.77 | B3Vp | 144 | |
23875 | β ERI | 5h 7.9m | - 5゚ 5.2' | クルサ | 巨人の足台 | オリオンの足こぶらの曲りにあって、上の星(λ)より北の星 | 2.78 | 0.60 | A3IIIvar | 88.8 |
18543 | γ ERI | 3h58.0m | -13゚30.5' | ザウラク | 船の輝く星 | つぎ(ο)の間隔にある4星の東星 | 2.97 | -1.19 | M1IIIbCa-1 | 221 |
17378 | δ ERI | 3h43.2m | - 9゚45.9' | ラナ | さらに(π)西星 | 3.52 | 3.74 | K0IV | 29.5 | |
16537 | ε ERI | 3h32.9m | - 9゚27.5' | ラーン | 北欧神話の海の神の名 | 4星(δ)の西星 | 3.72 | 6.18 | K2V | 10.5 |
データ出典:
バイエル符号・等級・スペクトル・距離:Hipparcos星表 絶対等級:独自計算 固有名・意味:星座の神話、IAU アルマゲスト名:アルマゲスト